2012年2月26日日曜日

乱読のすすめ45-天皇の吸いがら




   住井すゑさん(1902~1997年)が、長編小説『橋のない川』(新潮社)を書き出したのは56歳、いまの私と同じ年でした。
   被差別部落の問題を正面からとりあげ、天皇制についても勇気ある批判を展開した住井さん。創作は命がけだったといいます。

2012年2月23日木曜日

乱読のすすめ46-新自由主義の犯罪



   さいきん、また新自由主義が跋扈(ばっこ)しています。
   新自由主義とは、市場原理にもとづき、資本の自由を最大化しようというもので、人間よりも企業のもうけを大事にする考え方です。「小さな政府」論(官から民へ、公務員削減、規制緩和万能論)などもその一環です。貧富の格差を広げ、どん欲なマネー資本主義がリーマン・ショックを引きおこしたことで、新自由主義批判が強まりました。
   そういう気分のなかで誕生した民主党政権でしたが、野田内閣は新自由主義の方向にもどってしまいました。このブログでとりあげたファシズムやポピュリズムの根底にも、新自由主義復活のうごきがあります。

   本屋さんにも、ふたたび新自由主義礼賛書が並びはじめました。
   「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」(原作、池田信夫、日経BP社)。2015年に小泉ジュニアの進次郎くんが総理になり、財政はたんした日本を救おうと、お父さんの意思をついで新自由主義「改革」をすすめるというマンガです。

2012年2月12日日曜日

乱読のすすめ44-ポピュリズム ってなに?


   いまから七年くらい前でしょうか。テレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演したとき、私が「小泉さんの構造改革で苦しめられている人びとが、小泉さんを支持しているのは不思議だ」と発言したら、司会の田原総一郎氏が「あなたは、国民がバカだといいたいのか」と突っ込んできました。変ないい方をする人だなとおもいながら、 「 国民が改革の本質を知らされていない、ということだ」と応えました。
   事実、その二、三年後には、「構造改革」の本質が知れわたり、国民から猛反発を受けることになり、小泉さんは、政権を安倍さんに譲るかたちで、批判の矢面から逃げ出してしまいました。 
   ただ、田原氏がいった「国民がバカだといいたいのか」という言葉には、ずっと引っ掛かるものがありました。それはポピュリズムとはなにかを、問いかけるものだったからです。

2012年2月7日火曜日

乱読のすすめ47-「北の国から」-2011「つなみ」


蛍(中島朋子さん)











   2月18日、札幌で「さようなら原発1000万人アクションIN北海道」がおこなわれました。その呼びかけ人の一人、脚本家の倉本聰さん。 人気テレビドラマだった「北の国から」の原作者です。
   「北の国から」シリーズは、2002年の「遺言 」で終わりましたが、倉本聰さんの頭の中では、ずっと物語は続いているそうです。タイトルは「北の国から」-2011「つなみ」。そのストーリーに魅かれました。

2012年2月3日金曜日

パチンコ業界から届いた「挑戦状」




   先日、被災地の調査を終えて国会にもどったら、一通の手紙が届いていました。
   差出人は、大手パチンコ・チェーン店で構成する業界団体(社団法人)。
   中身を読んで、これはどうみても「挑戦状」だとおもいました。