さいきん、また新自由主義が跋扈(ばっこ)しています。
新自由主義とは、市場原理にもとづき、資本の自由を最大化しようというもので、人間よりも企業のもうけを大事にする考え方です。「小さな政府」論(官から民へ、公務員削減、規制緩和万能論)などもその一環です。貧富の格差を広げ、どん欲なマネー資本主義がリーマン・ショックを引きおこしたことで、新自由主義批判が強まりました。
そういう気分のなかで誕生した民主党政権でしたが、野田内閣は新自由主義の方向にもどってしまいました。このブログでとりあげたファシズムやポピュリズムの根底にも、新自由主義復活のうごきがあります。
本屋さんにも、ふたたび新自由主義礼賛書が並びはじめました。
「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」(原作、池田信夫、日経BP社)。2015年に小泉ジュニアの進次郎くんが総理になり、財政はたんした日本を救おうと、お父さんの意思をついで新自由主義「改革」をすすめるというマンガです。